こんにちは。ポタガール橋本弘子です。
縁あって地元クラブチームに所属し今回実業団レースに参戦してきました。

実業団レースは登録チームのみが参加できるもので一般ライダーの私からしたらちょっと格式の高いレースなのです。
JBCF(全日本実業団 自転車競技連盟)が主催していて
Jプロツアー、Jエリートツアー、Jフェミニンツアーと3つのカテゴリーがあり
私の所属するチームはエリートとフェミニンを走ります。プロツアーはサッカーでいうところのJ1、J2、エリートはJFLといったところでしょうか。
エリートは上からE1、E2、E3と三つのクラスがあり上位入賞等で上のクラスに昇格するシステムとなっています。
女性は全員フェミニンになります。人数が少ない為にレベル差があっても一つのクラスで走ります。

<レースに参加するには>
実業団レースに参加するにあたって事前にする事が沢山あります。
まずチームに所属し、選手登録をすること。
選手の名前、生年月日、所属チーム等を申請書に記載して申し込むと登録証がもらえます。(インターネットから申し込みもできます)
あとチームに一人以上、アテンダントという資格も必要でそちらも念の為取得しました。
全てが初めてでいろいろと手間がかかってしまいました。
実業団レースと普通のスポーツイベントが大きく違う点は
スポーツイベントは参加者がお客様ですが、実業団レースは観客がお客様で選手は出演者なのです。だから参戦するには各自で確認する事も多く、不備があったらペナルティーとなることもあります。
もちろん身に付ける物や自転車にも厳格な規定があります。これは競技として安全、平等に戦うためのものです。

<レース概要>
前置きが長くなりましたが、JBCFレースの第五戦と六戦は4月22日と23日
群馬県みなかみ町にある群馬サイクルスポーツセンターにて行われました。
1周6キロ、起伏のあるコースをフェミニンは22日は5周回、23日は4周回します。
今回は先頭から5分以上遅れると「足切り」となりレース終了です。
レベル差があるので私の実力では完走は難しく何処まで残れるかのチャレンジとなります。

<スタート前 ─受付と代表者会議─>
受付はチーム代表がまとめて行うことが可能です。
受付時にエントリーしている選手の登録証を提出します。
私の登録証は間に合わなかった為に今回は申請控えにて受付してもらいました。
登録証はとても重要で忘れてしまうとペナルティーなのです。

そして実業団ならではのものが代表者会議。
チームの監督さん達が集まってミーティングすると思っていたのですが
実際はレースに関わる事の連絡を行うものです。
必ずチームから一人は参加して内容を確認することになっていて、アテンダントの取得者が参加できるのです。
連絡される内容としてはレース開始時間の変更やアームカバー、レッグカバーの使用可否等で、直前に変更される事があるそうなのでとても重要な会議です。

受付時にセンサータグ、ゼッケン等を渡されるので忘れる前に取り付けです。
タグ、ゼッケンの取り付け用タイラップや安全ピンも各自で用意なのです。(カテゴリーによりますがゼッケンはワンシーズンずっと使うのです)

試走をしてレース開始時間まで待機…の間にする事が他にもあります。
車検と出走サインです。これをしないとレースに出られません。
車検では規定の自転車かどうか、ゼッケンやナンバーカード、ヘルメットの確認をします。
確認が終了するとレース参加のサインをします。あとはレースまで待つのみ。

チームメンバーはレース直前までローラー台を使いウォーミングアップをしています。
レースの前って落ち着かない…

私もウォーミングアップしてから集合場所に向かいます。

<いよいよスタート>
今回のスタートはローリングスタートと呼ばれるもので先頭の車から赤い旗が出ている間は車の後ろを走ります。
旗が降ろされ車がスピードを上げたら、いよいよレースが始まります。
ほぼ一番後ろにいるので車なんて全然見えないけど、下りカーブが終わり登りに差し掛かったところで突然のスピードアップ。
あわわわ…。
速い!
出だしからついて行けないスピード。

必死について行こうとするも既に息が上がり苦しくてどうすることもできない…
登りに遅れた人が数人。
心臓破りの坂と呼ばれる急勾配のポイントをゆるゆると登っていく。
脚の筋肉が言うことを聞いてくれない。
重力が何倍も増えたみたいに全てが重くなっていく。
観戦してる人達が「頑張れ~」と声を掛けてくれる。
苦しくて辛いけど声援はしっかりと耳に届いてる。とにかく前ヘ。進むのみ。

最後尾は4人となったけど上手くまとまらない。
空気抵抗を減らす為に一列になって走行するのがいいのだけれど、足並みが揃わず個別に走る状態がずっと続いている。

もう少しで4周目…というところでスタート地点手前にに審判員が立っているのが見えた。
足切りだ。
3周手前でレース終了。
3周もできないことにがっかりしつつも、喉から血の味がする苦しさから開放されて一気に力が抜ける。

完走できなかった4人で「お疲れ様」、と軽く言葉を交わして私のデビュー戦は呆気なく終了。
ゴールできなかったけど、とにかくホッとしました。

22日の最終レースはプロ。コース20周120キロを走ります。
駆け抜けていく車輪の音が鋭く選手達の塊が生き物の様。
やっぱりカッコイイ。
たった3周でふらふらな私には想像もつかない世界です。ついついレースに見入ってしまいます。
数年前から比べると観客はかなり増えてきているそうです。
それでもまだまだロードレースをはじめとした自転車競技はマイナーなスポーツのようです。
プロの走りはもちろん、仕事や学業をこなしながら競技に参加するアマチュアの走りも熱く一生懸命な姿に心を打たれます。

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全国で大会がありますので、ぜひ足を運んでみてください。
レース情報はJBCFのホームページに掲載されています。

http://www.jbcf.or.jp/

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